子供の虫歯予防のために保健所でも行っているフッ素塗布。CMでも「フッ素入り」という言葉を耳にする事がありますね。このフッ素、虫歯予防に効果があるとされるのは、どうしてでしょう?
フッ素は、普段食べている様々な食品に含まれています。
まず、人の生涯における虫歯のリスクのお話をします。永久歯への生え変わりの時期に虫歯になりやすいことは、一般に良く知られております。 しかし、見逃してはならないのは、高齢になってからも虫歯のリスクが高い時期があることです。
上の図は、成人の虫歯の危険地帯です。歯の根元や一度治療した歯の人工物と自分の歯の境目が危険度の高いところです。
虫歯がどうして進行するのかを知らないと、フッ素がどうして効果があるのかわかりづらいので、その話をします。多少専門的で難しいですが興味のある方は、続けてご覧ください。
虫歯は、上野図のように進行します。歯の表層から始まって徐々に内部に進行します。
上の図は、以前まで考えられていた虫歯のできるプロセスです。砂糖を食べると、虫歯菌が酸を出し歯が解ける。--こんな話を聞いたことはありませんか?
上の図は、カリオロジーに基づいた虫歯のとらえかたです。この理論から虫歯の予防を考えるのです。
歯の表面では、常に脱灰(歯が解ける)と再石灰化(歯が固まる)が起きています。フッ素はこのときに働き、歯の質を強くするのです。
上の図は、食事を食べた後のお口の中の環境の変化を示した図です。
フッ素は、その過程の4箇所で働いてくれます。①~④
詳しく言うと上記のようになります。
ようするに、フッ素を上手に取り入れると、歯が強くなり虫歯になりにくい歯になるのです。皆さんも上手に生活に取り入れて虫歯と縁を切りましょう!
近いうちにフッ素の使用法についてもHPにアップします。 *なお一部のスライドは、日本ヘルスケア研究会のものを借用しています。