通院中の患者さんへ

通院中の方にお伝えしたいことをまとめました。疑問や困ったことがあれば、治療のときにどんどん質問してください。

神経のある歯を削った後について

虫歯を残さず削ってしまうと深く掘ることになるので、歯の中心に存在し痛みの原因である歯の神経に接近します。その結果、治療後に「歯がしみる」ということがあります。もちろん処置後、コーティング剤を塗布するなど極力しみないようには配慮しております。ただそれでも削った深さに関係してきますので、場合によってはしみることが多少残ることがあります。その期間はまちまちで、すぐに消える方や、全然しみない方がほとんどですが、2~3か月かかる方もおられます。どうしても気になって、しみる程度が強い場合は、もう一度の処置になりますが歯の神経を除去する処置をおこない、再度歯を修復します。

歯の神経を除去した後の痛みについて

歯の神経を除去した後の注意事項として、舌でさわったり、押したりしないでください。削ることによって形が変わり、気になって痛みがないか確認するため頻繁に舌で触る方がいらっしゃいます。歯の神経をとっても浮いた感じはありますが、頻繁に舌で触るとゆすられることになり、痛みにつながることがあります。決してなめたり、さわったりしないでください。またわざと硬い食べ物と咬んで痛みの確認をしないでください。歯の神経のとった後はそっとしておくのが一番です。

歯石をとった後について

(1) 歯石を取ることは歯の表面もすこし削ることになるので、その結果歯がしみるかもしれない(爪についた汚れをこすってとろうとすると、汚れだけでなく爪の表面がすこし削れてくることを経験したことがあると思います)

(2) 歯石を除去することで細菌の層をはがすことになるので、歯肉の腫れがひき、歯の間がすいたようになりますが(歯間ブラシを使用すると顕著になります)、悪くなったわけではなく、よくなった証拠でもあるので気にしないでください。ただ隙間が大きいと審美的にはよくなく、サ行などの音漏れにもつながります。これは歯石が多くついていたり、歯周病が重度に進行しているかたに見受けられます。

(3) 歯石除去中の痛みですが、超音波での振動なので、気にならない程度の痛みだと思います。ただ痛がりの方やたくさん歯石がついておりガリガリ削って歯石除去をしなければならない方は、麻酔の注射をしてから処置を行います。

前歯に保険の差し歯をセットされた時 (レジン前装冠)

通常は欠けることや壊れることはないのですが、かた焼きのせんべいやするめなどの歯ごたえのあるものを、保険の差し歯で咬もうとすると、白い部分がはがれてしまうことがあります。これは白いプラスチックのような部分とそれを支える金属部分がもともと付きにくい材料であるからです。はがれたら修理は可能ですが、一度はがれてしまうと同じことが起こりやすく、補修した部分が目立つこともあります。硬いものを咬みきるときは十分に注意してください。

抜歯後の注意

抜歯後空洞になった部分は、血餅とよばれるもので覆われます。これは自然に歯肉に置換されていきます。ぶくぶくうがいなどでとれやすいので、注意してください。

仮歯、仮のふたを装着した場合

根の治療中や冠をやりなおす処置などでは仮歯や仮のふたを装着します。その期間はガムやキャラメルなどの粘着性のある食品や硬い食品などはなるべく避けるようにしてください。もし取れてしまった場合には、こちらに連絡をください。その状況によって、仮歯やふたを再度付け直した方が良い場合とそのままでもかまわない場合があります。